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無酸素銅とは? 特徴・メリットと他の銅素材・純銅との違いについてご紹介!

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無酸素銅とは? 特徴・メリットと他の銅素材・純銅との違いについてご紹介!

2021年09月04日

 

無酸素銅とは? 特徴・メリットと他の銅素材・純銅との違いについてご紹介!|銅板加工.com

 

銅素材を選ぶ際、「無酸素銅」を選択される方が増えてきました。
この無酸素銅は、市場規模が約199億米ドル(2020年)から2025年には259億米ドルまで成長すると予測されているほど、今大注目されている素材です。

 

本記事ではそんな無酸素銅の特徴・メリットと、他の銅素材・純銅との違い、そして無酸素銅の加工事例について詳しくご紹介したいと思います。

 

 

銅加工に用いる銅の種類

 

そもそも、銅の種類は「純銅」と「銅合金」の2つに分けることができます。

 

純銅

純銅とは、主に工業用に製造される純度の高い銅のことを指します。
中でも99.99%以上の純度を誇る純銅は真空溶解銅と呼ばれ、最高級の純銅とされています。

 

銅合金

一方で銅合金とは、その文字の通り、銅を主な原料とした合金のことです。
他の金属を添加して合金にしているため銅本来の特性は弱まりますが、剛性などの性質が改善される点が特徴的です。

 

純銅も銅合金も、主となる材質は銅なので、主な性質も変わりません。
しかし、銅合金よりも純銅の方が銅本来の性質を強く保有します。
そのため、放熱や排熱などを目的とする際は、熱伝導性に優れている純銅を活用するケースが多いです。

>>銅の分類と7つの特徴をご紹介! ~有名な特徴から意外なものまで~

 

 

無酸素銅とは? 特徴と用途について

 

さて、本題の無酸素銅ですが無酸素銅は純銅の一種で、純銅の中でも最も酸素の含有量が低い銅を指します。
日本工業規格では無酸素銅および電子管用無酸素銅の2種類が規定されています、

 

純銅の中でも導電性や熱伝導性、加工性に非常に優れている点が特徴です。
使用用途としては、その特性からブスバーや放熱板などに使用されています。

 

また、残存酸素量は0.001%以下で、高温加熱しても水素脆化(金属素材の靭性の低下)も生じない点が非常に優秀です。

こちらの記事も併せてご覧ください。
>>バスバー・ブスバーとは? 加工における2つのポイントについて解説

 

 

純銅の分類とそれぞれの特徴

 

無酸素銅は純銅の一種だとご紹介いたしましたが、純銅は大きく「無酸素銅」、「タフピッチ銅」、「脱酸銅」の3つに分類されます。

 

無酸素銅

前述の通り、純銅の中で最も酸素含有量が低い銅です。
電気機器や熱交換器など、電気や熱を用いる製品によく使用されています。

 

タフピッチ銅

比較的安価で誘電率が高く、他の純銅同様耐食性や加工性に優れることから導電材料として広く普及しています。価格としては無酸素銅の約2/3倍程度が一般的です。
また、タフピッチ銅に含まれる酸素は伝導率を下げる不純物を無害にする効果があります。そのため、無酸素銅に比べて純度が低くとも、誘電率ではほぼ同等の数値を示します。

 

しかし、他の純銅に比べて酸素が含まれているため、加工を施すことで光沢が失われたり、塑性加工性が低下する恐れがあります。
また、600℃以上の熱で加熱すると水素脆化を起こしてしまうこともデメリットの一つです。
コストパフォーマンスを意識するのであれば、タフピッチ銅を検討してみても良いかと思われます。

>>タフピッチ銅(C1100)の特徴・用途と使用上の注意点について詳しく解説

 

脱酸銅

脱酸剤を添付して酸素を除去した銅を脱酸銅と言います。脱酸剤にはリンが使用されることが多く、その場合「リン脱酸銅」と呼ばれます。(他にはケイ素やマンガンなどが使用されます。)

リンは電気伝導性を弱めてしまう性質を持っており、無酸素銅やタフピッチ銅に比べて誘電性は劣ってしまいます。一方で、高温に加熱しても水素脆化を起こす恐れが少ない点が非常に優秀です。そのため、溶接やろう付けなどを必要とする際に適切で、給湯器やガスケットなどに用いられてます。性質としては、特に絞り加工性や展延性に優れています。

 

それぞれの酸素含有量としては、無酸素銅、りん脱酸銅、タフピッチ銅の順に含有量が低いという違いがあります。
(銅の純度は全て99.90%以上です)

 

 

 

無酸素銅の3つのメリット

 

無酸素銅を活用するメリットですが、やはり導電性、熱伝導性、加工性の3点が挙げられます。

 

純銅の中でも酸素が極小で不純物も除去されているため、非常に高い誘電性、熱伝導性を誇ります。
電気を通したい、熱を通す、または放熱したいという場合には非常に優秀な素材といえるでしょう。

>>低温・極低温環境で銅部品が使用される理由とは? 低温・極低温の違いについても解説

 

また、軟質で加工がしやすく、複雑な加工に向いている点も優秀です。
ブスバーや放熱板などで特殊な形状をつくりたい場合などは、やはり銅に軍配が上がります。
一方で、その反面強度が劣ってしまう点には注意が必要です。

>>銅加工において選ばれる4つの加工方法とそれぞれの特徴|実際の加工事例もご紹介!

 

 

当社の無酸素銅の加工事例

続いて、銅板加工.comが実際に行った無酸素銅(C1020)の加工事例をご紹介します。

事例①:高出力加速器配管

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こちらは、高出力加速器に使用されるビーム配管部品です。材質は無酸素同(C1020)で、航空宇宙業界向けに使用される製品です。フライス盤にて形状出し及び鏡面加工を行い、一部形状をマシニングセンタにて加工を行っております。

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事例②:C1020製 クライオスタット向けプレート

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こちらは、無酸素銅(C1020)製のプレートです。こちらのプレートはクライオスタットにて使用される高精度加工品です。旋盤にて軸精度の高い円盤形状の加工を行った後に、マシニングセンタにて溝加工、穴加工を行っております。

>>詳細はこちら

 

C1020製 実験用部品

 

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こちらは、実験のために製作した部品です。素材は無酸素銅(C1020)を用いており、加工はすべて当社のマシニングセンタで行いました。このようなヒートシンク形状のマシニング加工は、板の薄さや垂直度、角部の丸みなど、様々な点で精度が要求されます。

当社ではこうした銅板の高精度加工も問題なく対応可能です。

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無酸素銅などの純銅のことなら銅板加工.comにお任せください!

 

今回は無酸素銅を中心に、純銅の種類についてご紹介させていただきました。

 

高い誘電性や熱伝導性を求める場合、純銅は非常に優秀な素材です。
中でも無酸素銅は酸素含有量が低く、不純物も除去されているという特徴があります。
皆様の製品の部品にも、ぜひ無酸素銅の導入をご検討ください!

 

最後に、銅板加工.comでは、銅の加工を中心に、精密部品加工のフロンティア企業が様々な技術提案を行っています。
また、銅素材に関するご相談や図面段階からの設計提案も至っております。
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