鏡面仕上げの2つの種類とは？　それぞれのメリット・違いについて詳しく解説

低温・極低温銅

　

金属の表面を鏡のように仕上げる仕上げを鏡面仕上げといいます。そして、鏡面仕上げには鏡面研磨と鏡面加工という2つの種類が存在します。

今回はそれぞれの仕上げ方法の違いと、鏡面加工のメリット、実際の加工事例についてご紹介したいと思います。

 

鏡面仕上げとは？

鏡面仕上げとは、金属などの素材を表面を鏡のように研磨・加工する仕上げのことを言います。
製造業においてはこの鏡面仕上げをすることでバリ取りがなされ、安全性が高く長持ちする製品を製造することができます。
バリがあると故障や摩耗、精度の悪化などのリスクがあるので、鏡面仕上げをすることは非常に重要なのです。

 

 

鏡面仕上げの種類

 

そんな鏡面仕上げですが、大きく分けて鏡面研磨と鏡面加工という2つの処理方法があります。

 

鏡面研磨

鏡面研磨とは、言葉の通り素材を研磨して表面を鏡のように仕上げる加工方法です。
砥粒を加工物の表面に押し付けてこすることで表面を鏡面に仕上げます。
主な研磨方法としては、こちらの3つが挙げられます。

 

バフ研磨

綿やフェルトで作られた「バフ」に研磨剤を塗布し、高速で回転させることで表面を研磨する方法です。
バフには数字がついており、大きい数字の方が表面に光沢が生まれます。
なお、当社の鏡面仕上げには800番のバフ研磨を施し対応しております。

 

バレル研磨

ドラム型の機械の中に製造品と磨石や研磨剤、水などを混ぜ合わせぶつけ合う事で研磨する方法です。
イメージとしては洗濯機に投入して処理するような研磨処理方法です。
大量生産時の研磨に向いている一方、複雑形状の製品を研磨する際などには不向きです。

 

電解研磨

電解研磨とは、金属の電解反応を利用し、金属を溶かして鏡面に仕上げる方法です。
物理的な研磨方法では取り除くことのできない些細な傷や汚れも排除可能です。
また、ただ研磨されるだけではなく耐食性も上がることが利点です。

 

鏡面加工

一方で鏡面加工とは、加工のみで鏡面研磨のような鏡面を得る加工方法のことを言います。
鏡面研磨のように一度加工したものを研磨するのではなく、加工の段階で鏡面に仕上げるという違いがあります。
鏡面加工には下記の2つの手法が存在します。

 

切削加工

旋盤やフライス盤、マシニングセンターなどを用い、不要な部分を排除する加工方法です。
複雑な形状であっても加工が可能です。
また、工作機器を用いるため、図面や加工用のNCコードさえあればすぐに加工できます。

 

研削加工

研削砥石や超砥粒ホイールなどを回転させ、製作物の表面を削り取る方法です。
切削加工に比べて寸法精度や面粗さを細かくできるため、高精度な仕上げ加工を求める際に採用されます。
一方で、切削加工に比べて加工時間が長くなってしまいます。
また、求められる専門知識や技術も高くなります。

 

 

鏡面加工のメリット

先程お伝えしたように、鏡面加工は加工段階で表面を鏡面にする加工手法です。
鏡面研磨と違い、加工と研磨の2工程を行う必要がないことが特徴になります。
ですので、時間も短縮できコストも下げられる、これが鏡面加工のメリットとなります。

このように、鏡面加工は研磨するところを切削や研削で代用するので、非常に高い技術が求められることになります。
高い技術とその技術を活かす設備が揃う事で、鏡面加工はできるようになります。

 

 

鏡面加工の加工事例

続いて、当社が過去に鏡面加工を施した銅部品の加工事例をご紹介いたします。

事例：高出力加速器配管

こちらは、高出力加速器に使用されるビーム配管部品です。
材質はC1020で、検出器部分が平らになっている特殊形状のため、マシニングセンターによる3次元加工で製作いたしました。上下を合わせると丸配管になる構造です。

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鏡面仕上げをはじめとする銅加工のことなら、当社にお任せください

 

以上、鏡面仕上げについてご紹介いたしました。

鏡面仕上げには鏡面研磨と鏡面加工が存在します。
そして、鏡面加工で仕上げることで時間を短縮し、コストを下げることができます。

銅板加工.comでは、銅の加工を中心に、精密部品加工のフロンティア企業が様々な技術提案を行っています。
また、図面段階からの設計提案なども承っておりますので、
銅、アルミ、ステンレス等の金属加工にお困りの方は銅板加工.comまでお問い合わせください！

 

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