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銅と言えば、硬貨の10円玉やケーブルなどに使われている銅線などをイメージされる方が多いのではないでしょうか?
そのほかにも、医療機器部品や近頃話題の半導体など、様々な分野で銅は活躍しています。
本記事では、銅が誇る7つの特徴について、有名なものからあまり知られていない意外なものまで、銅の分類や実際の加工事例も交えてご紹介したいと思います。
先述の通り、銅は様々な分野で活用されています。
ですが、銅といっても1種類ではなく、大きく「純銅」と「銅合金」の2つに分類されます。
「純銅」とはその名の通り純度の高い銅で、主に工業用に使用されます。
一方で「銅合金」とは銅に他の金属を添加したもので、銅としての特徴が少し薄まる反面、添加した金属の性質を引き継げるという利点があります。
さらに、純銅の中に「無酸素銅」「タフピッチ銅」「脱酸銅」という3つに分類されたり、銅合金は添加される金属ごとに分類されたりと、非常にバリエーションに富んでおります。
後ほど詳細に記載しますが、銅には主に7つの特徴があります。
ですので、「銅の特徴を全面に出したい!」という方は純銅の製品や加工品を活用されることがオススメです。
一方で、銅にない特徴を持たせたい方や、銅のデメリットとなる性質を改善したい方は銅合金を選択すると良いでしょう。
それでは、ここからは主な銅の性質についてご紹介したいと思います。
他の金属に比べて、抜群に誘電率が高いです。
もともと金属は全般的に誘電率が高いですが、その中でも特に銅は優れています。
誘電率が高い上に価格も安価なため、電線などでは銅が主に使用されます。
誘電率(電気伝導性)と熱伝導性は相関関係にあるため、熱伝導性も高くなります。
熱伝導性に関しても、他の金属と比較して銅は優れています。
なお、熱伝導性というのは鍋などの調理器具のように「加熱」の際にも使われますが、逆に冷蔵庫の伝熱管などの「冷却」の際にも使用されます。
他の金属に比べ、銅はさびにくいという性質を持っています。
また、海水に対しても耐食性があるため、船底などにも使用されています。
古墳時代の銅鏡などが現在でも綺麗な形を保っているのは、この耐食性のおかげです。
磁性とは磁気を帯びた物質が示す性質で、磁石に鉄が引き寄せられるものをイメージすると良いでしょう。
銅は金属なのですが、この磁性がありません。
そのため磁気が厳禁とされる計測器などでは銅が選ばれています。
銅には微量金属作用という抗菌効果を保有しております。
実は1円玉以外の硬貨には全て銅が用いられているのですが、銅の殺菌作用が理由の1つとなっているのです。
銅は金属のなかでは柔らかい部類に入ります。
具体的には曲げ加工や絞り加工、切削加工など複雑な形や細かな模様まで、様々な加工が容易にできます。
また、加工されても強度が落ちない点も非常に優秀です。
これは機能的な特徴ではないですが、見た目も重要な特徴の1つです。
実は有色の金属は金と銅の2つのみです。
また、銅は金色のみではなく、赤・黄・白など、様々な色を出せる点が特徴的です。
以上、銅が誇る7つの特徴についてご紹介いたしました。
このように、銅は多種多様の優れた特徴を持っています。
この特徴をしっかりと活用したいなら純銅で、他の特性も保持したいなら銅合金にすることで、自身の求める部品・製品を製造することができるのです。
>>銅加工において選ばれる4つの加工方法とそれぞれの特徴|実際の加工事例もご紹介!
>>無酸素銅とは? 特徴・メリットと他の銅素材・純銅との違いについてご紹介!
続いて、当社が過去に行った銅部品の加工事例をご紹介いたします。
こちらは理化学機器の冷却ユニットになります。
C1020(無酸素銅)に深溝を入れ、冷却水を循環させて効率よく冷やし熱放出を実施しました。自社内で開発した特殊工具を用いて加工を行っております。
こちらは、銅(C1100)を絞り加工機で深絞り加工を行った製品事例です。
1枚の平らな銅板から、絞り加工機によって絞り加工を行うことで、このようなお椀形状に加工いたしました。
こちらは、りん青銅(C5191)で製作した医療機器部品です。
全体をNC旋盤にて形状出しを行い、一部の穴加工等をマシニングセンタにて加工いたしました。
今回は銅の特徴についてご紹介させていただきました。
高い誘電性や熱伝導性を求める場合、純銅は非常に優秀な素材です。
また、銅のデメリットや銅にない特性も、他の金属を添加することでカバーすることも可能です。
部品・素材などでお悩みの際には、銅の活用を検討してみるのはいかがでしょうか?
最後に、銅板加工.comでは、銅の加工を中心に、精密部品加工のフロンティア企業が様々な技術提案を行っています。
また、銅素材に関するご相談や図面段階からの設計提案も至っております。
お困りの方は銅板加工.comまでお問い合わせください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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